2009年1月29日の「AP通信」にも記しましたが、EF18製作にあたり特に意識したのは2点。
旧型電機独特の横長な顔と、EF18の特徴とも言える細いデッキの表現です。
中でも特に「顔」の表現には時間を掛ける結果となりました。
運転窓には%2377小窓を使用し、かつ車体幅を他の機関車との兼ね合いもあり7ポッチ以内にまとめることを
目標に製作開始。
7ポッチ以内に小窓を横組みにしてさらに貫通扉を表現するのに四苦八苦しつつ、最終的に行き着いたのが
両側ポッチ付きプレート%4081bを中心に左右から貫通扉を挟み込む方法。
車体幅も基本6ポッチの両側にプレート1枚ずつ広げた6.8ポッチと7ポッチ以内の車体幅を実現。
その一方で車体の高さも5.4ポッチ(前面)に抑えることで何とか横長感を出すことができました。
貫通扉はプレート3枚分の幅で仕上げました。裏側にL字タイルパーツを組み込んであります(画像@右側)。
これは扉をパネル1枚分引っ込めるのと同時に扉が外に出てこないためのストッパーとなります。
画像@ 画像A

その貫通扉を画像@左のように組んだ前面部で挟み込むわけですが、これだけでは接合部分が扉下部のみで、
ホールド力は不十分。
そこでプレートを介してテクニックビーム1×1を出しプレート2×6を被せることで上からも貫通扉を抑えています。
今回新たな試みとしてテールライトに「目」を入れてみました。
赤クリアバーを突っ込むというやや強引な手法ではありますが、目を入れるだけでかなり印象が変わります。
また内部に突き出したクリアバーにクリップ付プレートを付けて貫通扉を後ろから抑え、車体内部に入り込むのを
防止しています。
もう一つトライしてみたのがEF18など旧型機の運転窓下にある通風器の表現。
3本指ヒンジプレートを縦に組み込むことで結構それらしくできたな、と。
ただテールに4方向ポッチ付き1×1%4733を使用した場合、ポッチが干渉してしまいます。
下画像のようにハーフペグを差し込んだテクニックビーム1×1によるテールなら設置可能となりますが、
こちらの難点は茶色のハーフペグが存在しないこと。
通風器を設置するには、@%4733の干渉するポッチを削ってしまう Aハーフペグを茶色に塗装する
いずれも「魔改造」に手を染めないといけません…
どっちか選ぶならAにしようと思いつつ、とりあえずは未塗装のまま片側のみ通風器を設置してあります。
茶色のハーフペグか両側面ポッチ付1×1%47905がリリースされれば解決するんですけどね。

EF18について
中学生になって間もない頃、友人と大井川鉄道に出かけました。
金谷駅でSL列車の到着を待っていると、静岡方面から貨車数両を従えてやって来る見慣れない機関車が。
「デッキ付だ!」当時でも名古屋近辺では茶色いデッキ付機関車を見る機会は殆どなかったため、彼らのことを
我々は憧れの気持ちを込めてそう呼んでいたのです。
「デッキ付」は大井川鉄道の機関車に貨物を引き渡すとゆっくりと戻って行きました。
その「デッキ付」の名前は「EF18 34」。これがEF18との初めての出会いでした。

EF18型は昭和26年に当時製造中だったEF58型3両を貨物用に改造することで誕生した形式です。
外見はEF58型とほぼ同一ですが、側面窓が増え、前面に通風口&屋根には明り取り用モニタも設置されています。
車番は32〜34と元のEF58型の車番に準じたものとなっています。
デッキ付車体で登場したEF58型1〜31号機はその後流線型車体に更新されたため、デッキ付58の面影を残す
唯一の形式でした。
3両とも長らく浜松機関区に配置され静岡地区の貨物輸送に活躍後、1979年に引退しています。
レゴ的楽しみとして、前面通風器および屋上モニタを撤去&車体両端から3番目の窓を埋めるという実車の「逆改造」
を行うことでデッキ付EF58に仕上がるでしょう。
またEF58型と同時期に製造された共通設計の貨物用機関車にEF15型が存在します。
車体はそのままにデッキ部を改造すればEF15型にもなるでしょうし、さらにはEF58型が流線型ボディに更新された
際に旧車体を譲り受ける形になったEF13型の再現も可能かと。
もっとも両者はよく似た外見なのでレゴで製作する場合は違いがあまり出ないかもしれません。

EF15 117。甲府機関区にて。

EF58型の並び。元デッキ付車体からの更新車12号と新製時より流線型ボディの146号。連結器回りに違いが見られます。名古屋にて
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