ED56型 電気機関車
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2003年3月よりGreifbare Eisenbahn初の「茶色のデッキ付機関車」として活躍してきたED19型の引退が決定し、
後継機の製作が急務となりました。
バリバリの新型機の導入を、との声も上がりましたが、長きにわたってGreifbare Eisenbahnの様々なシーンを
演出してきたED19に敬意を表し、やはり次の車両も「茶色の機関車」でいくことに決定!
というわけで今回落成したのがED56型。
かなり角度の付いた運転台が特徴のデッキ無し箱型電機です。
“実車”は1960年に引退していますが、40年以上の時を経てGreifbare Eisenbahn線上に復活。
今後細部の手直しを行った後、本格デビューの予定です。
ED36との新「茶色コンビ」による重連運用も期待されます。
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今回ED56製作のきっかけとなったのはこの本。
「国鉄輸入電機の系譜(上)」。
いくつかの旧型電機が紹介されている中、目に留まったのがED56型でした。
「ED56」という形式が存在すること自体知りませんでしたが、印象に残ったのが独特の「三角キャブ」。
まずはこのキャブを初期作品「フリーランスED機」や「ED19型」のように屋根ブロックで表現できそうだ、
と製作に踏み切る事に。
車体幅は「ED36」等で経験済みの7ポッチ幅を採用することにしました。
1ポッチ幅の正面窓を中心にして左右対称に3ポッチずつのスペースが確保できる7ポッチ幅が一番好都合
ではないかと考えた結果です。
しかし実際に正面部分を組むにあたり、屋根ブロックの選択に悩むこととなりました。
45度屋根ブロックで組み立ててみると本に掲載されている図面に比べ角度がありすぎに思えます。
かといって33度で組んでみると、明らかに浅すぎ。むしろこれはED19あたりのキャブっぽい。
特徴的な箇所は多少オーバーに表現した方がよいだろうと割り切って結局45度でいくことに。
これで正面はとりあえず完成です。
お次は車体に取りかかります。
ED56の車体は運転室窓/乗務員ドアから中央寄りが運転室部分より若干幅広となっています。
運転室が7ポッチ幅なので車体を8幅でいけばよいだろう、と当初は考えたのですが少しでも車体幅を抑えたい
(できれば8ポッチ幅は避けたい)との思いから6ポッチ幅プレートの両側にプレートを2枚貼り付けた車体構造を
採用しました。これにより車体幅は7.6ポッチとなっています。
実車同様運転室から0.3ポッチずつ広がったこの「段差」が一番のお気に入り箇所です。
通風器及びリベット部分はプレートに貼り付け、側窓部分は2枚のプレート上に横にした状態の窓パーツを
車体内部から伸ばした1ポッチビームで固定しています。画像でご覧頂くとこんな感じ。
中央寄りの側窓2枚の組み方もこの画像でお判りいただけますでしょうか?
車体がここまで組み上がれば後は屋根部分です。
中央のテクニックビームから左右に%6191を使ったR付きの屋根を張り出す方法を採用。
ここも茶色で表現したいところではありますが、部品調達が非常に困難(というか無い)なため黒でまとめました。
これはこれで引き締まった感じがして効果的だったと思います。
下回りは実車の箱型の台車のイメージを表現しようと四苦八苦。
ブレーキロッドも表現しつつそれらしくまとめてみましたがもう少し工夫できたかも。
実車には連結器横にバッファー取付用と思われる穴が開いています。
こいつはテクニックビームで表現してみました。
ED56型について
メトロポリタンピッカースエレクトリック社(イギリス)とスイスロコモティーブアンドマシンワークス社(スイス)の
2社合作により1927年(昭和2)に製造されました。
先端が絞られた形状のキャブを持ち、左右で通風器の数が違います。
1形式1両のみの「少数民族」。
南アフリカ連邦に輸出された1E型という機関車が原型となっています。
1939年(昭和14)には貨物用に改造され、ED23型に形式変更後1960年(昭和35)に引退しました。
(参考資料:「国鉄輸入電機の系譜」)
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